氷屋/野毛産業
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純氷の作り方

純氷は衛生的に管理された製氷工場で、一定の条件のもとで作られます。
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原料水を作るMake raw water

純氷の原料水には、水道水を使います。水道水に含まれる塩素(カルキ)やカルシウム、ナトリウム、カリウムなどを活性化濾過機、フィルター濾過機、純水器でろ過する。ろ過する回数は、メーカーによって異なる。ろ過する回数が多いほど、原料水の純度が高まり、氷に粘りが出る。
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氷を作る準備Preparing to make ice

原料水をアイス缶というステンレス製の容器に入れて、-8℃~-10℃に保った塩化カルシウム溶液で満たされたプールの中に入れる。アイス缶のサイズはJIS規格で決められており、おおよそ高さ1050mm×幅560mm×奥行260mm。このアイス缶で作られる氷柱の重量は135㎏である。また、アイス缶を冷やすために使われるブライン(不凍液)は、塩化カルシウム溶液が使われる。ブラインの温度をあまり低く設定すると、氷は早くできるが、不透明になるなど氷の質が悪くなってしまう。そのため、-8℃~-10℃に設定され、48時間~72時間もかけて純氷が作られます。
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氷を作るMake ice

アイス缶にエアパイプを入れて圧縮空気を送り、原料水を撹拌(かくはん)する。これにより、原料水の中に残った空気などの不純物は空気中に放出される。アイス缶の中の原料水は、ふたを除く5面に接している部分から内側に向かってゆっくりと凍っていく。結氷速度は、平均3mm/時である。自動製氷機の平均50mm/時よりも非常にゆっくりである。24時間~30時間経ったら、中央部分にまだ凍らずに残っている原料水を吸い取り、新たに原料水を注入する。こうすることで原料水中に残る不純物を除いていく。この吸い取り作業を数回繰り返し、中心部まで凍ってきたらエアパイプを抜いて、氷を完全に仕上げる。吸い取り作業の回数が多いほど、氷の純度は高まる。製氷にかける時間は、48時間以上である。
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氷を抜き出すPull out ice

氷が出来たら、塩化カルシウム溶液のプールからアイス缶を抜き出し、1~2時間室温でなじませる。その後、氷を抜きやすくするために、15℃の水の入ったプールにアイス缶を沈めて周囲を融かす。アイス缶をプールから引き上げ、氷を抜き出す。この脱氷時に注意が必要です。氷は温度差に非常に弱いので、急激な温度変化があるとすぐにひび(クラック)が入ってしまいます。そのため一度常温の水に浸してあげてから慎重に氷を取り出すのです。
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貯氷庫で保管Store in ice storage

アイス缶から抜き出された純氷は形を整えて、貯氷庫で1日寝かせ締める。貯氷庫の温度は-10℃前後。その後冷凍車で、約135㎏の氷柱の状態で、我々氷屋に送られる。氷屋でも1日寝かし氷を一度締めてから加工する。氷屋では、加工後‐20℃の貯氷庫に移して1日以上氷を締めてから出荷される。このように時間、手間をかけて『純氷』が完成します。こうしてできた純氷は、一般の氷に比べて透明で硬い、無味無臭の融けにくい氷となるのです。その違いは、ウイスキー、アイスコーヒーなどの飲み物に使用した場合によくわかります。